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調査・リサーチ

調査結果を「インサイト」に変える方法|事実・解釈・インサイトを分ける4ステップ

若者調査をしたのに「で、何をすればいいの?」で止まってしまう。そんな悩みに向けて、調査結果をインサイト(行動の奥にある本音)に変える4つのステップと、よいインサイト文の書き方を、公開調査の例を使って解説します。

報告会で「で、どうするの?」と言われる

調査が終わり、グラフをたくさん並べた報告書ができた。でも、報告会で上司に「で、うちは何をすればいいの?」と聞かれて、うまく答えられない。調査の担当者なら、一度は経験があるかもしれません。

原因の多くは、調査結果を「事実」のまま渡してしまうことにあります。事実だけでは、企画は動きません。事実の奥にある「なぜ」を言葉にしたもの、つまりインサイトまで持っていく必要があります。

インサイトとは何か

インサイトは、人の行動の奥にある、本人もはっきり言葉にしていない本音や動機のことです。

ここで大事なのは、次の3つを分けて考えることです。

  • 事実:調査でわかったこと。数字や、言われた言葉そのもの
  • 解釈:その事実から、こう考えられるという読み
  • インサイト:解釈を重ねて見えてくる、「だから人はこう動く」という本音

報告書で失敗しやすいのは、事実と解釈がまざってしまうことです。どこまでが本当にあったことで、どこからが担当者の読みなのかがわからないと、聞いている人は判断できません。

ステップ1:事実を、条件つきで並べる

まずは、集まった事実を並べます。このとき、調査の条件を必ずそえます。

たとえば、2026年の公開調査からは、次のような事実が拾えます。

  • 「ワホー」は11年前のYouTube動画から生まれた言葉で、JC・JK流行語大賞2026上半期のコトバ部門1位
  • サカナクションの14年前の曲「夜の踊り子」が、同じ賞のコンテンツ部門4位
  • 渋谷トレンドリサーチ(高校生男女200人)の好きなキャラクター1位は、たまごっち(17.3%)

この段階では、まだ意味づけをしません。事実は事実として、そのまま置いておきます。

ステップ2:共通点を探して、解釈する

次に、並べた事実の共通点を探します。上の3つに共通するのは、「昔のもの」が、いまの10代に新しいものとして受けとられていることです。

これを株式会社AMFは「時間軸が溶けている」と読み解いています。これが解釈です。昔か新しいかではなく、SNSで目の前に流れてきたかどうかが、10代にとっての「新しさ」になっている、という読みです。

共通点を探すときは、1つの事実だけで解釈しないことがポイントです。複数の調査や、複数の項目で同じ方向の事実が見つかると、解釈に説得力が出ます。

ステップ3:「だから、こう動く」とインサイトにする

解釈をもう一歩進めて、人の動きとして言葉にします。インサイトは、次の型で書くと形になりやすくなります。

「(だれ)は、(こういう場面)で、本当は(こう思っている)。だから(こう動く)」

たとえば、こんな形です。

  • 10代は、新しいものを探しているとき、本当は「自分たちが見つけた」と感じたい。だから、大人が知らない昔のものを掘り出して、友だちに広めることを楽しむ

ここで書いたのは、あくまで仮説です。インサイトは「正解」ではなく、確かめるための仮説だと考えてください。

ステップ4:企画のアイデアに置きかえる

インサイトができたら、自社の商品やサービスに置きかえます。上のインサイトなら、こんな問いが立ちます。

  • 自社の過去の商品やキャラクターで、10代が「発見」できるものはないか
  • 「復刻しました」と大人が言うより、10代が見つけて広めやすい形にできないか

インサイトから問いを立てると、会議の話がアイデア出しに進みます。

最後に、よいインサイトとよくないインサイトを比べておきます。

  • よくない例:「10代は平成レトロが好き」(事実の言いかえで、なぜがない)
  • よくない例:「10代は承認欲求が強い」(だれにでもあてはまり、企画に使えない)
  • よい例:場面と気持ちと行動が、1文の中にそろっている

インサイトを書いたら、「これを読んだ人が、明日なにか企画を考えられるか」を自分に聞いてみてください。

仮説は、10代の声で確かめる

インサイトは、書いたあとに確かめてはじめて使えるものになります。TrendVoiceでは、10代がプロフ帳に書いた「いま流行ってるもの」「このコラボもっとほしい」などの声に、企業向けプランでAIに質問できます。立てた仮説を、10代の言葉で確かめる場として使ってみてください。

#インサイト#調査分析#若者マーケティング

公開日:2026-10-20 文:TrendVoice編集部

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