平成レトロはなぜ10代に刺さる?企業が商品・企画に活かす4つのポイント
シール帳、たまごっち、平成風プリクラ。2026年も10代の間で平成レトロが続いています。なぜ平成生まれでもない10代に人気なのか、理由と、企業が企画に活かすときのポイントを解説します。
2026年も続く平成レトロ
2026年上半期の10代トレンド調査では、平成レトロに関係するものが多く上位に入りました。
- シール帳・シール交換(マイナビ調査で物事部門1位、渋谷トレンドリサーチの高校生調査でも1位)
- たまごっち(高校生が好きなキャラクター1位)
- トモダチコレクションの新作(JC・JK流行語大賞のコンテンツ部門)
- 平成風に撮れるプリクラ(マイナビ調査のコト部門)
いまの10代の多くは、平成の終わりごろか令和に生まれています。平成のおもちゃや文化を、子どものころにリアルタイムで見ていたわけではありません。それなのに、なぜこんなに人気なのでしょうか。
理由1:10代にとっては「新しいもの」
大人にとって平成レトロは「なつかしいもの」です。でも10代にとっては、SNSではじめて見た「新しくてかわいいもの」です。
古いものは、すでにデザインとして完成されています。色づかいやキャラクター、ちょっとダサかわいい雰囲気が、いまの10代には新鮮に見えます。11年前の動画から生まれた言葉や、14年前の曲がリバイバルするのも同じ流れです。若者向けマーケティング会社の総括では、これを「時間軸が溶けている」と表現しています。
理由2:手でさわれる楽しさ
シール帳やプリクラは、スマホの中で完結しない遊びです。集める、貼る、交換する、手元に残る。
生まれたときからスマホがある世代だからこそ、アナログの手ざわりが特別に感じられる、という見方があります。画面の中のものはいくらでもコピーできますが、友だちと交換したシールは1枚しかありません。
理由3:友だちとの「交換」がある
平成レトロのヒット商品には、友だちとのやりとりが組み込まれているものが多いです。シール交換、プリクラの共有、たまごっちを見せ合う。
ひとりで楽しむより、友だちと話すネタになるものが広がります。10代にとって、流行は「みんなでやっている」ことそのものに価値があります。
理由4:親世代と話が合う
平成レトロは、親世代(多くはミレニアル世代)が子どものころに遊んだものです。親子で「なつかしい」「かわいい」と話が合い、親も買うことに前向きになりやすい、という面もあります。
10代向けの商品でも、親が財布を出す場面は多くあります。親が「わかる」と思える商品は、買ってもらいやすいのです。
企業が活かすときの4つのポイント
平成レトロを企画に取り入れるなら、次の4つを意識すると、ただの「昔のまね」になりにくくなります。
- 「なつかしさ」ではなく「かわいさ」で見せる:10代には思い出がないので、デザインとしての魅力を前に出す
- 集める・交換する仕組みを入れる:シリーズで集めたくなる、友だちと分けられる形にする
- 手元に残る形にする:シール、カード、紙のおまけなど、さわれるものを用意する
- 親子で話せる入り口をつくる:親が「昔あった!」と言える要素を少しだけ入れる
気をつけたいこと
平成レトロは数年続いているトレンドですが、どのアイテムが人気かは入れ替わっています。去年はやったものが、今年も同じように売れるとはかぎりません。
また、大人が「昔はこうだった」と説明しすぎると、10代はしらけてしまいます。主役はあくまで10代の「いま」の楽しみ方です。
どのアイテムが、どの学年で、どんなふうに楽しまれているのか。企画の前に、10代本人の声で確かめておくのがおすすめです。TrendVoiceでは、プロフ帳の「いま流行ってるもの」「カバンの中身」などから、平成レトロのような流行の広がり方を追うことができます。
公開日:2026-10-20 文:TrendVoice編集部
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