10代の将来観・仕事観|「まだ決めていない」中高生に企業が届けたいこと
10代の将来の考え方は、ひとつの夢に向かうタイプから、いろいろ試しながら決めたいタイプまでさまざまです。中高生の将来観・仕事観の見方と、企業が職業体験や採用広報で10代に関わるときの伝え方を整理します。
「将来の夢は?」に答えられない10代
小学生のころは「将来の夢」を作文に書く機会がよくあります。ところが中学・高校と進むにつれて、「まだ決まっていない」「わからない」と答える子が増えていく、とよく言われます。
これは、夢がないからではありません。知っている仕事が増え、自分に向いていることを考えはじめるからこそ、簡単には決められなくなるのです。この記事では、10代の将来観・仕事観の見方と、企業が10代に仕事の話を届けるときのポイントを整理します。数字で断定できるデータは限られるので、ここでは「よく見られる傾向」として紹介します。
将来の考え方は、いくつかのタイプがある
10代の将来の考え方は、人によって大きくちがいます。たとえば、こんなタイプが考えられます。
- はっきり目指す仕事がある
- 好きな分野はあるけれど、仕事はまだ決めていない
- いろいろやってみてから決めたい
- まずは進学先を決めることで精一杯
- 家の事情や地域の事情も考えながら選んでいる
「いまの10代は〇〇志向」とまとめて語られることもありますが、実際にはこれだけ幅があります。企業のメッセージがひとつのタイプにしか向いていないと、ほかの子には届きません。
仕事を知る入り口が変わっている
10代が仕事を知る入り口は、家族や学校の先生だけではありません。動画やSNSで、いろいろな仕事の「1日」を見る機会が増えています。
- 仕事の裏側を見せる動画
- 好きなアーティストやクリエイターの活動
- 推しを支えるスタッフの存在
- ゲームやアニメに出てくる職業
推し活を通じて、ライブの演出、グッズのデザイン、イベントの運営といった仕事に興味を持つ10代もいると言われます。好きなものの「裏側」が、仕事への入り口になっているのです。
「どんな仕事か」より「どんな毎日か」
10代に仕事を伝えるとき、職種名や会社の説明から入ると、なかなか想像してもらえません。
- 伝わりにくい例:「当社は〇〇業界のリーディングカンパニーです」
- 伝わりやすい例:「あなたが今日食べたお菓子の、袋のデザインを考えている人がいます」
- 伝わりにくい例:「営業職として顧客の課題解決を行います」
- 伝わりやすい例:「お店の人と話して、どこに並べたら売れるかを一緒に考える仕事です」
10代がふだん目にしている商品やサービスから、その裏にいる人の仕事へとつなげると、ぐっと身近になります。
採用広報のSNSや会社のサイトでも同じです。社員の1日を紹介するなら、朝から夜までの流れを短い動画や写真で見せ、「いちばん楽しい瞬間」「大変なこと」をそれぞれひとことで添えると、10代にも想像しやすくなります。
職業体験・出前授業で気をつけること
企業が学校に出向く出前授業や、職業体験を受け入れるときは、次の点を意識すると伝わりやすくなります。
- 成功談だけでなく、迷ったことや遠回りした話もする
- 「この仕事に向いている人」を決めつけない
- 性別で向き不向きを語らない
- 質問しやすいように、少人数で話す時間をつくる
- 会社の宣伝の時間にしない
とくに「若いうちに決めないと遅れる」といった言い方は、不安を大きくしてしまいます。決まっていない子も安心できるように、「途中で変わってもいい」と伝えることが大切です。
10代の将来への不安を、売り込みに使わない
将来のことは、10代にとって不安の大きいテーマでもあります。その不安を、商品やサービスの売り込みに使うのは避けたいところです。
- よくない例:「今のうちに始めないと、将来困ります」
- よい例:「興味があったら、のぞいてみてね」
進路や仕事に関わる商品・サービスを10代に届けるときは、保護者にも内容がわかる形にする、無理に申し込ませない、といった配慮も必要です。10代の将来は本人のものです。企業はあくまで、選択肢を見せる側に立ちましょう。
好きなものから、将来のヒントを見る
10代の将来観は、「将来の夢」を直接聞くより、好きなものや興味の中に表れます。TrendVoiceでは、10代がプロフ帳に推しやいまハマっていること、「こんな商品求めてます」などを書いて遊んだ声が、個人がわからない形で集まります。企業向けプラン(月3万円〜)では、たまった声にAIで質問できるので、10代が何に興味を持っているかを知り、仕事の伝え方を考えるヒントにしてみてください。
公開日:2026-10-31 文:TrendVoice編集部
TrendVoiceには、10代がプロフ帳を書いて遊んだ声が届きます。企業向けプランでは、たまった声に自由に質問できます。
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