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戦略

若者向け企画を「社内の若手に聞く」だけではダメな理由|20代社員と10代のずれと、上手な頼り方

若者向けの企画で、社内の若手社員に意見を聞くのはよくある方法。でも20代の社員と今の10代では、育った環境も立場もちがいます。ずれが生まれる理由と、若手の力を上手に生かす方法を解説します。

「若い人に聞いてみよう」はよくある近道

若者向けの企画を考えるとき、まず社内の若手社員に意見を聞く。多くの会社で見られる方法です。手軽で、すぐに答えが返ってきて、会議でも「若手もいいと言っていた」と説明しやすいからです。

若手社員の意見には、もちろん価値があります。ただ、それだけで「10代の気持ちが分かった」と考えると、思わぬずれが生まれることがあります。この記事では、その理由と、若手の力を上手に生かす方法を整理します。

ずれが生まれる3つの理由

社内の若手と、いまの10代のあいだには、次のようなちがいがあります。

理由1は、育った時期のちがいです。2026年に入社数年目の社員は、だいたい1990年代後半から2000年代前半の生まれです。Z世代ではありますが、いまの中高生は、Z世代の終わりとアルファ世代のはじまりがまじる年代です。同じ「若い世代」でも、スマホを持った年齢、子どものころに流行ったもの、使ってきたSNSがちがいます。10年近く離れていれば、学校生活の当たり前もかなり変わっています。

理由2は、立場のちがいです。社員は、自分でお金を稼ぎ、自分の判断で買い物をしています。10代の多くは、おこづかいの範囲で買い、高いものは親に相談します。同じ商品を見ても、「高い・安い」の感じ方や、買うまでの流れがちがいます。

理由3は、会社の中にいることです。社内で意見を求められると、どうしても「会社の役に立つ答え」「上司が聞きたそうな答え」を考えてしまいます。自分の会社の商品について、正直に「いらない」とは言いにくいものです。

よくある「ずれ」の例

ずれは、たとえばこんな形であらわれます。

  • 若手が学生時代に使っていたSNSの感覚で、10代向けの発信を考えてしまう
  • 若手がなつかしいと感じるものを、10代も同じようになつかしいと思うと考えてしまう
  • 若手が「安い」と感じる値段が、10代のおこづかいでは高すぎる

2026年上半期の公開調査では、14年前の曲「夜の踊り子」が高校生の好きな曲1位(13.3%)になっていました(渋谷トレンドリサーチ・高校生男女200人・2026年6月)。昔のものが話題になるとき、20代は「なつかしい」と感じ、10代は「新しい」と感じている場合があります。同じものを見ていても、受け取り方が正反対になりえるのです。

若手社員が力を発揮できる役割

では、若手社員の意見は使わないほうがいいのかというと、そうではありません。役割を決めて頼めば、大きな力になります。

  • 10代の言葉の「通訳」:10代の声を読んだときに、ニュアンスを社内に説明してもらう
  • 違和感の発見役:大人の言葉で書かれた企画書の、「これは伝わらない」に気づいてもらう
  • 上の年代との橋渡し:10代とベテラン社員のあいだの感覚をつなぐ

ポイントは、若手に「10代の代わり」をさせるのではなく、「10代の声を読む人」になってもらうことです。

若手への聞き方を変えてみる

聞き方を少し変えるだけで、意見の質は上がります。

  • よくない聞き方:「若い人の目線で、この企画どう思う?」
  • よい聞き方:「この10代の声を読んで、気になったところはどこ?」
  • よい聞き方:「自分が高校生だったころと比べて、ちがうと思うところは?」

自分の意見を「10代の代表」として求められると、若手も答えにくくなります。材料を見ながら一緒に考える形にすると、本音が出やすくなります。

注意点:1人の意見を全体だと思わない

若手社員に限らず、身近な1人や2人の意見は、どうしても強く印象に残ります。それが会議で何度も引用されるうちに、いつのまにか「若者の意見」として扱われてしまうことがあります。

社員のお子さんや知り合いの10代に聞く場合も同じです。参考にはなりますが、その子の学校や地域、家庭の事情にかたよっている可能性があります。身近な声は「仮説のタネ」として扱い、より広い声で確かめるようにしましょう。

若手と一緒に、10代の声を読む

社内の若手の力をいちばん生かせるのは、実際の10代の声を前にしたときです。TrendVoiceには、10代がプロフ帳を書いて遊んだ声が集まっていて、企業向けプラン(月3万円〜)では、その声にAIで質問できます。現役の高校生も運営に関わっています。若手社員と一緒に10代の声を読み、「自分たちの感覚とどこがちがうか」を話し合う場として使ってみてください。

#若者マーケティング#社内調査#インサイト

公開日:2026-10-20 文:TrendVoice編集部

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