アルファ世代のデジタル感覚|生まれたときからスマホがある10代の「調べ方・遊び方」
生まれたときからスマホやタブレットがあったアルファ世代。調べ方、オンとオフの感覚、昔の動画との出会い方、アナログへの揺り戻しまで、デジタルネイティブの感覚と企業が見直したいポイントを解説します。
「デジタルに強い」だけでは足りない
アルファ世代は、よく「真のデジタルネイティブ」と呼ばれます。デジタルネイティブとは、子どものころからインターネットやデジタル機器が当たり前にある環境で育った人のことです。
ただ、「デジタルに強いからデジタルで広告を出せばいい」と考えると、たいていうまくいきません。大事なのは、強いか弱いかではなく、デジタルの「使い方の感覚」が大人とちがうという点です。この記事では、その感覚を4つに分けて見ていきます。
感覚1:文字より先に、指と動画
アルファ世代が生まれはじめた2010年は、iPadが発売された年でもあります。文字を読めるようになる前から、画面を指でさわり、動画を見て、遊び方を覚えた子も多い世代です。
そのため、何かを知りたいときの入り口が、大人とちがうことがあります。
- 大人:検索窓に言葉を打ち、出てきた記事を読む
- 10代:動画やSNSの中で探し、使っている人の様子を見る
説明文を読むより、実際に使っているところを数秒見るほうが早い、という感覚です。自社の商品を「文章で説明できるか」だけでなく、「見せて伝わるか」で点検してみる価値があります。
感覚2:オンラインとオフラインを分けない
アルファ世代の多くは、小学生のころに新型コロナによる休校やオンライン授業を経験しました。友だちと会えない時間を、ゲームや動画、メッセージアプリでつないできた世代です。
その結果、「ネットの友だち」と「リアルの友だち」をはっきり分けない感覚が育っています。ゲームの中で遊ぶのも、放課後に会って話すのも、同じ「友だちと過ごす時間」です。企業がキャンペーンを考えるときも、「デジタル施策」と「店頭施策」を別々に考えるより、行き来できる形にしたほうが自然に受け入れられます。
感覚3:古い・新しいの区別がうすい
2026年上半期のJC・JK流行語大賞では、11年前のYouTube動画から生まれた「ワホー」がコトバ部門1位になりました。サカナクションの14年前の曲「夜の踊り子」も、リバイバルとして上位に入っています。
動画やSNSのおすすめは、投稿された日付に関係なく流れてきます。アルファ世代にとって、10年前の動画も昨日の動画も、「いま初めて見たもの」という意味では同じです。この「時間軸が溶ける」感覚は、デジタルの中で育ったからこそのものです。過去の自社のCMや商品も、見せ方しだいで新しいものとして届く可能性があります。
感覚4:デジタルだからこそ、手でさわりたい
一方で、2026年の10代トレンドで大きく目立ったのは、シール帳やシール交換でした(マイナビの10代女子調査でモノ部門1位、渋谷トレンドリサーチの高校生調査で流行っている物事1位・14.5%)。
Reaplusの総括では、スマホ疲れの反動でアナログな温かさへ向かう流れとして読み解かれています。画面の中がふつうだからこそ、手でさわれる、形に残る、友だちと直接交換できるものに特別な価値を感じる。デジタルネイティブは、デジタルだけで満足しているわけではないのです。
企業のデジタル接点チェックリスト
自社の情報や商品が、アルファ世代の感覚に合っているかを点検するためのリストです。
- 商品の魅力が、音なし・数秒の動画でも伝わるか
- 公式サイトに行かなくても、SNSの中で必要な情報がそろうか
- 店頭で見たものを、スマホですぐ調べ直せるか(名前がわかりやすいか)
- 画面の中で終わらず、手に取れる・交換できる要素があるか
- 昔の自社コンテンツを、いまの見せ方で出し直せないか
すべてを満たす必要はありません。弱いところが1つ見つかれば、そこが改善の入り口になります。
注意したいのは、デジタルに慣れているからといって、ネットの危険に強いわけではありません。多くのSNSは13歳以上を対象としていて、それより下の年齢の子どもにSNSで直接呼びかける施策は、慎重に考える必要があります。
また、スマホの使い方は家庭のルールによって大きくちがいます。使える時間が決まっている子、親のスマホを借りている子もいます。「アルファ世代はみんなスマホを自由に使える」という前提は置かないほうが安全です。
デジタルの感覚は、本人の言葉で確かめる
どのアプリを使っているか、何で流行を知ったか、どこで買い物をしているか。デジタルの使い方は、学年や家庭で大きく変わり、入れ替わりも早い分野です。
TrendVoiceでは、10代がプロフ帳に「よく使うSNS・アプリ」「よく使う通販サイト」「いま流行ってるもの」などを書いて遊んだ声が集まります。企業向けプラン(月3万円〜)では、こうした声にAIで質問できるので、自社のデジタル接点を見直すときの手がかりになります。
公開日:2026-10-20 文:TrendVoice編集部
TrendVoiceには、10代がプロフ帳を書いて遊んだ声が届きます。企業向けプランでは、たまった声に自由に質問できます。
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